三笠公園ジオラマ製作記 その1

本日からは、新たに1/700ジオラマ製作の記事の連載を開始します。

これまで、私が個人的に製作してきた1/700ジオラマは、最初に作った軍港を除けば、現代の保存船舶をテーマにした実在の情景のものばかりで、これまでに下記の作品を製作しています。

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宗谷と羊蹄丸(船の科学館)

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氷川丸(山下公園)

3回目となる今回は、親しくしていただいている京都のモデラー、mineさん主催のスケールモデルコンペ(http://akabu.net/03compe/03-02sukecon/03-02-02sukecon02/sukecom02-bosyu-top.html)へのエントリーも兼ねて、神奈川県横須賀市の『記念艦三笠』を製作します。

『記念艦 三笠』の製作は、3年前に『宗谷と羊蹄丸』を製作した時から、山下公園と合わせて3部作という形でいつか必ず製作しようと、既に決めていたのですが、三笠公園自体が結構街中にあることもあって製作難度が比較的高そうに思えたので、製作順としては一番最後に回ってしまいました。

いつか現地をしっかり取材してやろうと思いつつ、なかなか時間が取れなかったのも理由ですが、幸運なことに昨年の6月末に、1/200戦艦大和完成品の納品と、モデルアート社訪問のために関東に出張する機会があり、現地での取材を丹念に行うことができました。

5月の静岡ホビーショーにも間に合わせたいので、今月中旬がちょうどいいタイミングと思った矢先、これもまた不思議なタイミングなんですが、なんと、当の記念艦三笠の運営団体である三笠保存会(http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/)から当工房に模型製作の問い合わせをいただくという、驚くべき事が起こりました。

残念ながら製作品の性質などの条件で折り合いがつかず、お仕事をお受けすることはできなかったのですが、これから作ろうとしている憧れの地と繋がりができた幸運もあり、いよいよ気は熟したという感でいっぱいです。

kinenkan01.jpg
製作にあたっては、まずはベースサイズを決めなくてはいけません。これまでのジオラマは、およそ300×350mm程度の大きさとしていましたが、今回の三笠公園は街中にあり、同じサイズでは三笠とは関係のない施設の割合が大きくなるため、これまでより少々小ぶりの300×250mmとしました。ベースにはもちろんアクリルケースが被さる仕様で、製作はいつもお世話になっている、ウイングアンドレイルモデルズさんに依頼しました。

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ベースサイズが決まると、次はレイアウトを決めます。航空写真を印刷したものを1/700原寸に拡大コピーし、ベースにあてがって検討してみました。三笠を中心に持ってくると、半分は海になってしまい、陸地をメインにすると、今度はとなりの小学校の敷地の割合が大きくなるので、ちょうど良いポイントさぐって妥協点としました。

小学校の校舎については、校内に入れるわけでもないので詳細がわかりづらく、このさい小学校のある場所は林にしてごまかそうかとも思いましたが、元商業建築模型製作者の私としては、やはり建物はいくつか作って街中の雰囲気を出したいので、結局、見えるところは見える範囲で再現し、見えないところは想像である程度は作りこむ覚悟を決めました。(建物は一部が切れた断面表現になります)

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雰囲気を出すため、1/700戦艦敷島を置いてみました。敷島は三笠とほぼ同じ大きさですので、イメージ確認にぴったりです。現地取材の結果、滝のある池を越えた公園奥の地面レベルは三笠の置かれている場所よりいくらか高くなっていることがわかったので、今回はこの部分のみ、起伏をつけることにしました。

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海の表現はいつもどおり、DIY用アクリル板の定番、アクリルサンデーの「カスミ」を使用します。3ミリほどの厚みがあるので、情景全体のかさ上げ効果もあり、模型にボリューム感を与えてくれるので、とても気に入っています。

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岸壁は、先ほどの1/700原寸航空写真の地形をタミヤのプラ板に写し取って切り出しました。大きいアールを描いている部分が、三笠の舷側に合わせた岸壁のラインで、丸い穴が東郷平八郎像の設置されている噴水、少々いびつな形状の穴が、滝のある人口の池です。こうして見ると、なんだか人の横顔みたいですね(笑)

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全体的な位置関係はこのようになります。小学校にも建物がかなりあり、観光船のチケット売り場や三笠の売店も含めると、今回は8軒もの建物があります。これまで製作してきた港湾模型の中でも最多の工数となりそうですが、その分、見栄えも華やかになってくれたらいいなと思います。 

これからも、業務日記の合間に製作記の連載を続けて参りますので、記念艦三笠や港湾ジオラマにご興味のございます方は、ぜひご覧ください。(艦船模型製作代行の方でも、近々1/700三笠と1/350三笠を掲載予定です)



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No title

ジオラマですか!
しかもつい最近見てきたばかりの三笠公園ですからこれからどんどん実感的になっていくと思うと楽しみです
15cm砲の弾痕のついた鋼板と大和型の46cm砲弾等もジオラマには設置されるのでしょうか…
製作がんばってください

先週の横須賀ですがあまりにも人が多かったためカレーどころか早々に入場が締め切られてしまい、会場外からの護衛艦の撮影、三笠公園の見学、カレー食べ歩きのみとなってしまいました
目的の護衛艦見学ができなかったのは残念ですがそれでも初めて多数の自衛隊艦艇が揃っているのを見れたので良い経験になりました(会場外から見えたのはあしがら、ちょうかい、いせの三隻のほか後ろ向きで判別できなかったのが2隻、それと米軍のフィッツジェラルド、ステザムの2隻でした)
護衛艦に関して印象的だったことと言えば私は特別左翼だったりするわけではないですが……いせには「ああこれはどうみても空母だな」と感じました(笑)
三笠は混雑もあったため艦内には入っていませんが外から往年の活躍の様子を想像するだけでも十分に楽しむことができました

Re: No title

>>>okazakiさん
やはり三笠もご覧になられてましたか(笑) 三笠の周りの展示品などがどの程度再現できるかは、実際に作業を進めてみないとわからないのですが、できる限り雰囲気を損ねないように頑張り郎と思います。
横須賀のイベントは入場できなかったのは残念でしょうが、実際に間近に艦船を見ると、実物の姿がイメージできていいですね。ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦は、飛行甲板の船首付近にCIWSを取り付けている辺りに「空母じゃないよ~」という精一杯の主張があるのでしょうが、実質的な平甲板ですし、就役予定のいずもは完全に空母のシルエットですね。模型の世界でも、ひゅうが型を中心に、イージス艦などと並べると、さながら現用の米機動部隊のようです。(笑)
プロフィール

HIGH-GEARed

Author:HIGH-GEARed
奈良市在住、スケールモデル販売業者「モデルファクトリーハイギヤード」の製作担当兼代表をしております。

また、渡辺真郎の名前で『月刊モデルアート』、『艦船模型スペシャル』等の模型雑誌の作例記事も書かせていただいております。

「プロモデラーの人ってどんな生活をしているの?」という疑問に少しでもお答えできるよう、業務日記と日常日記を織り交ぜた内容でお届けしております。

当ブログの作品紹介はホームページの補助的な役割で活用しており、ホームページの方をメインとして、模型作例を多数掲載しております。 ぜひご覧ください。

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