fc2ブログ

模型誌に作例記事掲載のお知らせ 【モデルアート社出版 艦船模型スペシャルNo57】 1/700重巡洋艦『筑摩』 

ちょうど終戦記念日となる今月15日、モデルアート社出版『艦船模型スペシャル』の57号が発売となりました。

kspchikuma05.jpg

今回も私、HIGH-GEARedこと渡辺が、作例ライター陣の一人として末席を汚しておりますので、ご紹介させて頂きます。

57号の特集は『栗田艦隊第二部隊(サマール沖海戦)』ということで、今回は第七戦隊に所属し、米護衛空母群タフィー3に砲撃戦を敢行した重巡洋艦『筑摩』を担当させていただきました。

kspchikuma01.jpg
重巡洋艦『筑摩』のプラモデルキットは1993年発売のアオシマキットと2009年発売のフジミキット、そして1/350のタミヤキットの3種がありますが、今回は利根型キット中では現役最古参となる、アオシマ製のキットをベースとしました。

kspchikuma02k_20150817152851077.jpg
アオシマの『筑摩』は改装前の姿を再現しているため、今回の製作ではより年代設定の近い姉妹艦『利根』のキットを使用しています。利根と筑摩の相違点も分かる範囲で修正を行い、細部のディティールはアフターパーツを使用するなどして補填しました。

kspchikuma03_2015081715240255c.jpg
利根型重巡の魅力のひとつでもある、主砲塔を4基連ねた長大な前甲板の様子。

kspchikuma04.jpg
キットで省略されている発射管甲板はプラ板で自作し、水上機の駐機甲板にも汎用パーツを使用するなどして手を加えました。

なお、今回の作例記事は文章の書き方をこれまでと少し変えてみまして、作例で行ったやり方以外の処理方法や、製作モチベーションの保ち方なども提案させて頂きました。 筑摩の製作や艦船模型にご興味のある方は、是非ご覧ください。


艦船模型スペシャルNo57には、ほかにも先日の『和歌山プラモデル合同展示会』の記事(http://modelfactoryhg.blog.fc2.com/blog-entry-739.html)にてご紹介させていただいております、山口隆司さま製作の1/350戦艦『金剛』、重巡洋艦『利根』の超絶作品をはじめとした各ライターさまの力作が多数掲載され、また新連載『三笠通信』もじはじまり、これまで以上に幅広い艦船ファンにお楽しみいただける内容になっております。

ご興味のございます方は、ぜひ書店や下記リンクからお買い求めくださいませ。



当作例に使用しているキットは以下の商品です。



明日の更新から、再び1/350航空母艦『赤城』の製作記に戻ります。


当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓

艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつも投票頂いている皆さま、心より感謝申し上げます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(現在受注が集中しているため、製作開始およびお届けにお時間を頂いております)
↓↓↓
mfhbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その6

艦船模型製作代行のご依頼を受け、ハセガワの1/350航空母艦赤城をフルディティールアップにて製作中です。

本日は1/350赤城に載せるフィギュアの製作を御紹介します。

muraokasama052.jpg
今回使用したのは、フジミから発売されている1/350『旧日本海軍艦艇乗組員』の2種です。この写真のフィギュアセットは主に直立状態の士官や水兵などがセットされ、比較的『畏まった』ポーズの人形が350体含まれています。

muraokasama053.jpg
そしてこちらは、このシリーズの第二弾商品となる1/350『旧日本海軍艦艇乗組員②』です。こちらは着座ポーズのものが多く、対空戦闘要員がメインですが、弾薬箱を設置しているポーズのフィギュアなどは飛行甲板上で艦載機の脚を押さえている整備兵としても使用できそうです。

muraokasama054.jpg
立ち姿のフィギュアの身長はおよそ5ミリ程度になります。敬礼しているポーズや、歩いている姿を再現したフィギュアなどをセンス良く配置することで動きのある情景を演出できればと思います。

muraokasama055.jpg
写真上側の向かって右にいるのは双眼鏡を首から下げた士官です。士官フィギュアは艦橋周りに集注して配置する予定です。今回は防空指揮所に伝声管なども配置する予定ですので、艦橋の情景も密度のある仕上げが期待できます。

muraokasama056.jpg
塗装は多くの乗員は白い作業着ですが、士官用は黒い詰襟を着用しています。塗り分けは顔と手に薄茶色をさした他、後頭部の髪の毛にも黒塗装を施しました。

muraokasama057.jpg
そうして出来あがったフィギュアの人数は、しめて560体にもなりました。(撮影の際、士官フィギュアを並べるのを忘れていましたので、実際の人数はこの写真以上です)

muraokasama058.jpg
アップにしても少々分かりづらいですが、飛行士は救命胴衣も塗り分けました。 飛行士の人数は零戦搭乗員9名と97式艦攻(搭乗員数3名)81名の合計90名とし、真珠湾第一次攻撃隊の参加人数をそのまま再現しました。

フィギュアの設置はまだまだ先ですが、先日の1/350戦艦『三笠』製作に引き続いての『艦上ジオラマ化』ということで、完成が今からとても楽しみです。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その5

艦船模型製作代行のご依頼を受け、ハセガワの1/350航空母艦赤城をフルディティールアップにて製作中です。

本日も前回に引き続き、赤城に搭載する真珠湾攻撃隊の製作記を御紹介します。

(飛行機の製作記事は今回が最後となります)

muraokasama047.jpg
零戦21型および97式艦攻のプロペラ取り付け後の様子。艦攻のプロペラは取り付け軸に穴を開け、0.3ミリ径の真鍮線を差し込んでプロペラの取り付けベースとしました。零戦、艦攻ともにエナメルブラックでのウォッシングを入れているのですが、(写真の技術が足りないために)黒背景に負けてあまりはっきり写ってくれませんでした。(甲板上に配置すれば、もう少し見えると思います)

muraokasama048.jpg
風防のマスキングを剥がした様子。奥の列の二機はそれぞれ制空隊と水平爆撃隊の隊長機で、制空隊(零戦)の板谷少佐機の垂直尾翼に貼られている黄帯は淵田中佐機(艦攻)の尾翼デカールを上下に切り分け、逆さまに貼って再現しました。 

muraokasama049.jpg
各機の風防上のアンテナ支柱は0.2ミリの真鍮線、張り線はメタルラインにて再現しました。もちろん、支柱はこのあと機体色に塗装して仕上げます。

muraokasama050.jpg
こうして、真珠湾に突撃した第一次攻撃隊のフル編成が無事に完成しました。機数が非常に多い事もあって飛行機の製作だけで丸8日ほどかかってしまいましたが、やはり艦載機は空母の主力兵器ですので丁寧に再現したいです。ハセガワの1/350『日本海軍 空母艦載機セット』はクリアー成形であるために少々組みづらい点もありますが、この縮尺の決定版といえる完成度ですので、今後も愛用していきたいです。

muraokasama051.jpg
これだけ数が揃うと想像以上の迫力です。 赤城本体の完成はまだまだ先ですが、これらの攻撃隊が飛行甲板に並ぶ様子が今からとても楽しみになって参りました。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その4

艦船模型製作代行のご依頼を受け、ハセガワの1/350航空母艦赤城をフルディティールアップにて製作中です。

本日も前回に引き続き、赤城に搭載する真珠湾攻撃隊の製作記を御紹介します。

なお、この(攻撃隊の)製作記は当初は3回で終わる予定でしたが、工数が予想以上に多くなりました関係で、全3回から4回に変更になりました。(飛行機の製作記は本日更新分を含めて残り3回です)

muraokasama039.jpg
1/350真珠湾攻撃隊は基本的な塗装を済ませたので、続いてはデカールの貼り付けを行います。この画像はハセガワの1/350航空母艦『赤城』および『日本海軍空母艦載機セット』に付属しているもので、主翼や胴体側面の日の丸や、赤城所属機を示す赤帯等のほかに、垂直尾翼の機体番号を再現するための数字用デカールも多数含まれています。

muraokasama040k_2015081110193951a.jpg

まずは日の丸などの基本的なマークを貼りました。貼り付け順は機体下面から始め、続いて胴体、機体上面という具合に進めて行きます。貼り付けの際にはデカールを密着させるためにグッドスマイルカンパニーの『デカール軟着剤』と『デカール剛力軟化剤』を併用しました。

muraokasama041.jpg
続いて、最も大変な機体番号再現です。左側の①~⑥のように、ある程度有名な機体については一枚にまとめた垂直尾翼用のデカールが用意されているのですが、9割型の機体は右上の⑦の数字デカールを細かく切って3枚、4枚と重ね張りして再現する必要があります。(所属部隊を示す『AI』は左側の①~⑥を中央から切り分けて左側のみ使用しました)

muraokasama042.jpg
真珠湾攻撃隊の機体番号は、この『艦船模型スペシャルNo33』に掲載されている資料を参考にしました。ちなみにこの号の巻頭に掲載されている1/350航空母艦『赤城』作例は、私が先輩艦船模型ライターとして大変尊敬していた故・鶴岡政之さまが担当されたもので、生前、この作例について直接お話を聞かせていただく機会がありました。

(今月22日は鶴岡さまの命日でもありますので、作例を拝見していると当時が懐かしく思い出されます)

muraokasama043.jpg
話題を機体番号再現に戻しますと、資料的にはっきりしているのは19機のみで、他には確実な情報がないようでしたので、空いている番号を連番で貼りました。(制空隊については零戦9機の機体番号は全て判明している模様です)

muraokasama044.jpg
97式艦攻の水平爆撃隊の一番機は、第一次攻撃隊隊長の淵田美津雄中佐の機体色を再現しています。艦攻27機全機の機体番号再現は以前にも一度行ったことがあるのですが、狭い場所に無数のデカールを正確に重ね張りするのは大変な労力を伴いました。

muraokasama045.jpg
機体下面の様子。艦攻の機体番号に合わせて水平爆撃隊と雷撃隊の装備も使い分けました。また、完成後には機体下面はほとんど見えませんが、この位置の機体番号(下二桁)も全機再現しています。

muraokasama046.jpg
タイヤや魚雷の弾頭も全て筆で塗り分けました。明日はプロペラやアンテナ、張り線などの取り付けの様子を御紹介します。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その3

艦船模型製作代行のご依頼を受け、ハセガワの1/350航空母艦赤城をフルディティールアップにて製作中です。

本日は前回に引き続き、赤城に搭載する真珠湾攻撃隊の製作記を御紹介します。

muraokasama033.jpg
今回はスケルトン状態で完成していた機体に色を塗っていく作業になります。ハセガワの1/350『日本海軍 空母艦載機セット』は機体全体がクリアー成形されているため、風防を塗り残して透明に仕上げる事で実感的な表現が可能です。同じハセガワ製の1/350『日本海軍艦載水上機セット』では風防のみが別パーツ化されているので、この表現も比較的ラクなのですが、『空母艦載機セット』に関しては風防と機体が一体成型されているため、塗装前に風防のみを一機ずつ丁寧にマスキングする必要がありました。(マスキングには、ゾルを使用しています)

muraokasama034.jpg
クリアー成形の飛行機は、塗装の際には暗い色でしっかりと隠ぺいしておかないと光が透けて安っぽく見える難点もあります。本来なら黒サーフェーサーなどで最初に隠ぺいしておきたいところですが(透明の)風防の下には多少なりともコクピット色が見える方が実感的ですので、今回は全体に一旦コクピット色を塗装し、続いてグレー→ブラックと順番に発色の暗い下地塗料を吹き重ねました。続いて、明灰白色と暗緑色の下地として再び明るいグレーを吹き重ねるのですが、この時には(機体表面の発色が単調に見えないよう)若干のグラデーションをかけました。

muraokasama035.jpg
いましがた『明るいグレー』の下地と書きましたが、97式艦攻の下面色はシルバーですので、この部分のみは(銀色を重く輝かせるのに向いた)黒下地を残しました。その際、カウリングも同時にマスキングして作業の能率アップを図っています。

muraokasama036.jpg
機体上面に暗緑色、下面にシルバーを吹いた様子。手間のかかる塗装を進めた結果、上面で5層、下面で4層もの塗り重ねとなりましたが、薄吹きを意識的に行った結果、スジ彫りなどもシャープなまま、透け感を防止することが出来ました。

muraokasama037.jpg
カウリングのマスキングを剥がして機体の色を塗り終えた零戦21型と97式艦攻の様子。風防のマスキングを剥がし終えていないことと、タイヤなどの塗り分けが終わっていない事もあって若干違和感がありますが、少しずつ日本海軍機のイメージが高まって参りました。

muraokasama038.jpg
プロペラや艦攻用の魚雷&爆弾なども別に切り出しとゲート処理を終え、塗装を済ませました。(プロペラの警戒線はデカールだと剥がれが心配ですので塗装にて再現しました) まだまだ細かい作業が続きますが、それらの様子は次回更新時にご紹介します。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その2

艦船模型製作代行のご依頼を受け、ハセガワの1/350航空母艦赤城をフルディティールアップにて製作中です。

本日は、その赤城に搭載する真珠湾攻撃隊の製作記の第一回目を御紹介します。(搭載機の製作記は全3回予定)

muraokasama022.jpg
前述のとおり、今回の1/350航空母艦『赤城』製作においては、飛行甲板上に真珠湾第一次攻撃隊をフル編成で再現します。当時の編成は制空隊の零戦21型が9機、水平爆撃隊の97式艦上攻撃機が15機、雷撃隊の97式艦上攻撃機が12機の合計36機ですので、キットに付属の機数では97式艦攻の数が大幅に不足してしまいます。そこで、今回はハセガワから発売されている『日本海軍空母艦載機セット』を複数追加しました。

muraokasama023.jpg
ハセガワの『日本海軍空母艦載機セット』に入っているランナー1枚とデカールのクローズアップです。ランナーはクリアー成形され、1枚につき零戦が1機、99式艦上爆撃機が1機、97式艦上攻撃機(97式艦攻)が2機の合計4機ぶんのパーツが成形されています。(このランナーは一箱に3枚がセットされています。)

muraokasama024.jpg
97式艦攻のみを更にクローズアップした様子。飛行機モデルにプライドのあるハセガワだけあって、非常に小型であるにも関わらず、驚くほど繊細なスジ彫りが施されています。 また、装備品も雷撃隊用の雷装と水平爆撃隊用の爆装が選択できるようになっているので、今回の製作でも爆装&雷装の作り分けを行う事が出来ました。

muraokasama025.jpg
今回の攻撃隊編成完全再現のために集めた『日本海軍空母艦載機セット』のランナーを全て並べてみました。しめて14枚ということで(機体番号完全再現やアンテナ線追加などの手間も考えると)、飛行機だけでも作業日数は10日程度が予想されました。

muraokasama026.jpg
97式艦攻の製作の様子。胴体は左右を貼り合わせる構成になっているので、まずこれらを貼り合わせ、続いて主翼を接着すると同時に脚や水平尾翼などの細かいパーツを切り取ります。

muraokasama027.jpg
切り取った脚パーツなどは小皿に分類して混ざり合わないように注意が必要です。特に(右上の皿に入っている)プロペラの取り付け軸のパーツは縦横1ミリにも満たないクリアーパーツですので紛失に注意し、脚も左右を間違わないように管理に気を使いました。

muraokasama028.jpg
水平尾翼と脚の取り付けが終わると、良い具合に機体のシルエットが見えてきました。爆弾や魚雷、プロペラなどは機体とは別に処理していますが、それらの詳細は後ほどご紹介します。(特にプロペラは、エッチングや金属線での軸の自作等が絡んでくるので工程が少々複雑になります)

muraokasama029.jpg
零戦21型も97式艦攻と基本的には同じ製作方法になります。まずは機体と主翼を『Tの字(?)』に組み立てつつ、水平尾翼や脚、増槽などの切り取りとゲート処理を行いました。

muraokasama030.jpg
切り取った小物パーツの管理状態。97式艦攻と比較すると、プロペラの取り付け軸が別パーツ化されていないこともあってか?幾分か組み立てやすい印象です。

muraokasama031.jpg
脚と増槽、水平尾翼を取り付けて零戦も美しいシルエットが完成しました。艦攻、零戦ともに脚や尾輪は非常に破損しやすいため、塗装やデカール貼りの際には細心の注意を必要としました。(万が一の破損や失敗に備えて、零戦、艦攻ともに予備用の機体を1機ずつ製作しておきました)

muraokasama032.jpg
完成した機体をスケルトン状態のまま、編成通りに並べて見ました。こうして見ると、未塗装のクリアー成形の機体もなかなかに趣深く、「ブラックライトでも当てれば さぞお洒落な雰囲気で輝いてくれるのではないか?」と思わされます。クリアー成形の機体は風防の塗り残しや塗装の透け防止など、気を使うことが多く非常に手間がかかりますが、明日はそれらの工程についての続編を御紹介しますので、赤城や空母モデルにご興味のござます方は是非ご覧くださいませ。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

1/350航空母艦『赤城』製作記 その1


今年の初夏以降、当工房では1/350戦艦『霧島』、航空戦艦『伊勢』、戦艦『三笠』などのような大物の製作が続いて参りましたが、夏から年末にかけては同じく1/350の航空母艦『赤城』、戦艦『ビスマルク』、戦艦『シャルンホルスト』などの大型艦の製作が控えております。

今月から製作を開始している1/350航空母艦『赤城』はお客様のご希望により、先日の戦艦『霧島』並みの贅を尽くした仕様となりますので、作業の詳細をこれからブログで詳しくご紹介していこうと思います。

本日は製作記の一回目として、今回製作に使用するパーツ類を御紹介いたします。

15080701.jpg
まずはお馴染みのハセガワ製『1/350日本海軍航空母艦 赤城』です。長門型戦艦とともにハセガワの1/350艦船シリーズのフラッグシップと呼べるモデルで、艦船模型ファンには大変人気のある名キットです。今年はフジミから同じく1/350航空母艦『加賀』も発売されましたので、大型正規空母完成品を並べる楽しみも広がりそうです。(あとは『蒼龍』が揃えば完璧ですね!)



15080702.jpg
ハセガワからは純正で4種類ものパーツセットが発売されているので、今回はそれら全てを投入しました。まずは『航空母艦 赤城 ディティールアップエッチングパーツ ベーシックA』です。このパーツは、今回の製作では主に各フロアの手すりなどに使用します。「仰々しいディティールアップまではいらないけど、手すりくらいは付けたい」という方にお勧めのパーツです。



15080703.jpg
続いて、『航空母艦 赤城 ディティールアップエッチングパーツ ベーシックB』です。このパーツは飛行甲板に付く遮風冊、人員救助網、後部甲板裏側の天井クレーン用レールが再現されており、主に飛行甲板周りのディティールを充実させたい方にお勧めです。



15080704.jpg
こちらは『航空母艦 赤城 ディティールアップエッチングパーツ ベーシックC』。艦載艇用架台や艦載艇用ディテールアップパーツ、着艦用制動索などが含まれ、『作品を上から見る分にはほぼ万遍ないディティールアップ』を実現してくれます。



15080705.jpg
『上から見るだけでなく、下から見ても完璧なディティールを再現したい』という拘り派のモデラーの方には究極の手段として、この『航空母艦 赤城 ディティールアップエッチングパーツ スーパー』をオススメします。値段も10,000円近くと大変高額ですし、使用難度も非常に高いパーツではありますが、映画『永遠の0』でも描かれていた飛行甲板裏の複雑なトラス構造を再現する事が出来ます。

15080706.jpg
箱を開けると中身はこのようになっています。縦軸と横軸のトラスパーツを『井の字』に組み合わせて接着していくのにはたいへん手間がかかりますが、今回の製作記事ではこれらの組み立ての様子も詳しくご紹介していこうと思います。

15080707.jpg
続いては赤城専用パーツというわけではないのですが、ハセガワから赤城と同時発売となった『汎用ジャッキステー』です。今回の製作では、格納庫側面や煙突周りの作業用足場を(モールドを削り取って)このパーツに置き換えます。また、写真には写っていませんがモンキーラッタルもレインボーモデルのエッチングパーツに取り替え、立体感を演出する予定です。



15080708.jpg
こちらはチェコの模型メーカー、エデュアルド製の『1/350航空母艦 赤城』用エッチングパーツです。 ハセガワ純正のエッチングパーツはほぼ完ぺきな出来ではありますが、ラッタルのパーツのみはキットのプラパーツをベースにしてるため、踏み板が抜けてない点が少々大味に見えてしまいます。 エデュアルドのパーツはそのラッタルの補てん用に導入しました。



15080709.jpg
続いて、小物類の置き換え用にご用意させていただいたレジンパーツを御紹介します。この4点は国産艦船模型パーツメーカーの雄、Genuine Modelの製品で、通風塔や弾薬箱、繋留設備などが非常に繊細に表現されています。金属やプラ成形では表現しきれない精密レジン成形ならではの魅力にあふれた品物ばかりですので、赤城の細部を実感的に彩ってくれることに期待しています。

15080710.jpg
こちらも艦船模型精密レジンパーツとしてお馴染のベテランモデル製の製品群です。今回使用するのは双眼鏡と探照灯の二点で、双眼鏡に付属している伝声管は個人的にも特にお気に入りのパーツです。

15080711.jpg
対空砲や副砲なども金属砲身に交換予定です。このパーツはマスターモデル製の1/350赤城用セットで、25mm機銃以外の全ての砲身が必要数含まれています。



15080712.jpg
そして25mm機銃はファインモールド製のナノドレッドシリーズのパーツをベースに、ポントスモデルの1/350戦艦『大和』用パーツセットから、25mm機銃身を部品取りして組み合わせます。 赤城は機銃がそれほど多い船ではないので、一点一点を精密に作り込むことで完成した時のイメージアップに繋がると考えています。



15080713.jpg
こちらは厳密にはディティールアップパーツではありませんが、フジミの『1/350 旧日本海軍艦艇乗組員』です。 当工房では、最近では『クイーンメリー in 大阪港 http://modelfactoryhg.blog.fc2.com/blog-category-12.html』や、『戦艦 三笠 http://modelfactoryhg.blog.fc2.com/blog-entry-747.html』製作記で、作品上にフィギュアを配置するという作り方をしていたのですが、今回の赤城では『第一次攻撃隊発艦直前の情景』をジオラマ的に再現するようにご希望をいただいておりますので、整備兵や将校、搭乗員などをイメージして塗り分けたものを艦上に多数配置する予定です。

15080714.jpg
艦載機は零戦9機と97式艦攻27機の合計36機を再現する予定ですが、当然キットに付属のものでは数が全く足りないので、ハセガワの『日本海軍 空母艦載機セット』を複数追加購入しました。 これらの艦載機は汚し塗装やアンテナ線も追加する予定です。

次回の更新では、艦載機の製作から順番にご紹介して参りますので、赤城や艦船模型製作にご興味のございます方は、ぜひご覧くださいませ。


当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつもご投票いただき、ありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(2017年3月27日更新!取引例に11作品追加! 現在計320作品掲載中)
↓↓↓
mfhbana.jpg

モデルファクトリーハイギヤードが主催する
艦船模型と飛行機模型の完成品販売webショップ『CHERRY&ANCHOR』
↓↓↓
crbana.jpg

製作中のカーモデルの御紹介


本日はプライベートで製作中のカーモデルを御紹介します。

現在製作を進めているのは、フジミ『トヨタ MR2 AW11』を改造してラリーカーにモディファイしたモデルと、タミヤの『ポルシェ956 クレマーレーシング1984』です。

まずは、今月30日に『ボークス大阪ショールーム https://www.volks.co.jp/jp/shop/osaka_sr/』で開催予定の『第三回関西オートモデラーの集い http://blogs.yahoo.co.jp/modeler_club_wednesday/12801232.html』への出展を目指して製作している、『トヨタMR2 AW11グループAラリー』からご紹介します。

1508061.jpg
今週の作業で、AW11のプラモデル製作では最も面倒なウインドウモールとテールガーニッシュの塗り分けが完了しました。架空のグループAのラリーカーだと思えば、これだけでもそれなりに良い雰囲気と言えますが、最終的にはマッドガードをプラ板で切り出して取り付け、マフラーの形状や取り回しも変更する予定です。

1508062.jpg
ライトポッドは、奈良模型愛好会の とみたけさんに『カローラWRC』用のパーツを譲って頂いたので、それをベースに取り付け角度を若干修正して流用しました。(パーツ提供に心よりお礼申し上げます) カローラはどちらかというとラウンドシェイプですので、ウェッジシェイプのAW11とデザイン的にマッチするかが少々気になってはいたのですが、思った以上に自然に溶け込んで満足のいく形状に仕上がりました。

1508063.jpg
室内はまだ製作中ですが、ハセガワのランチアストラトスとデルタのパーツを流用してステアリング交換を行い、バケットシート、消火器、ナビフットレストなどの小物を追加しました。シートベルトは、いつも大変お世話になっている奈良の模型店『クアトロポルテ http://www.4porte.info/』で購入したMFH製フレキシブルシートベルトを使用し、シフトノブは手芸用ビーズの2ミリ玉と真鍮線を組み合わせて再現しました。

1508064.jpg
室内を後ろから見た様子。このAW11はヨーロッパで製作されたという設定で左ハンドルにしていますので、ナビシートは右側になります。(ラリーコンピュータとヒューズボックスをベタ置きしたのはちょっとナンセンスでした【苦笑】) 最終的にはプラ丸棒でロールケージも自作して取り付けたいと思っております。

1508065.jpg
そしてこちらは9月20~21日に『ボークスホビースクエア京都 https://www.volks.co.jp/jp/shop/kyoto_hs/』で行われる『奈良模型愛好会 第八回展示会』への出展に向けて製作している、タミヤの『ポルシェ956 クレマーレーシング』です。 こちらはあまり進展がなく、進んだところといえばシャシーの塗り分けのみです。

1508066.jpg
シャシーはアッパアームまでが一体形成されており、塗り分けは割と面倒でした。タミヤの組み立て説明書の塗装指示でクロームシルバーと指定されているところはガイアノーツの『EXシルバー』、フラットアルミで指定されているところはバルケッタの『艶消しアルミ』、そしてチタンゴールドで指定されているところには同じくバルケッタの『シャンパンゴールド』を使用しました。

実車の写真を見ても、アルミ製のモノコック周りは『艶のあるところとないところ』が割とはっきりと別れて見えるので、模型でもシルバーの使い分けでそれらしい雰囲気が再現できるのが面白いですね。

早めにAW11の方を完成させて、あわよくばポルシェ956の方もオートモデラーに間に合わせることができれば良いな、と思います。 


明日からは、いよいよ1/350航空母艦『赤城』製作記の連載開始です。


当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつも投票いただきありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(現在受注が集中しているため、製作開始およびお届けにお時間を頂いております)
↓↓↓
mfhbana.jpg


7月を振り返る


艦船模型製作代行の次回製作予定は1/350航空母艦『赤城』ですが、製作記の連載開始の前に本日は7月のプライベートを振り返ります。

先月はそれほどアクティブに活動した方ではないのですが、アウトドアとインドアでそれぞれイベントを楽しみました。

まずはアウトドアからの紹介です。

1508051.jpg
先月上旬は奈良模型愛好会の鳥羽莉さんの主催で、有志によるバーベキュー大会が開催されました。 この日は私は朝から納品で大阪府門真市まで出張していたため、午後から近鉄特急に乗り込み、鳥羽莉さんの住む吉野を目指しました。途中、橿原神宮前駅で、同じく午後から参加のモーリー少尉さんに拾っていただき、彼の愛車のジムニーに横乗りさせていただきました。

1508052.jpg
バーベキュー会場は鳥羽莉さんのご自宅です。小道を挟んで川が流れる絶景スポットで、私にとっては昨年の年始以来の訪問となりました。 

1508053.jpg
この日の参加者は、主催者の鳥羽莉さんをはじめ、翔鶴教信者さん、モーリー少尉さん、とみたけさん、よしみさん、裏表さん、マッピーさんと私、HIGH-GEARed、そしてモーリー少尉さん行きつけのジムニーとアルミステップボードのプロショップ、『KENP-FACTORY』の代表さんの9名となりました。 大自然を前に炭火でいただく肉や野菜、そして気の合う仲間同士の会話は大いに盛り上がりました。

1508054.jpg
そのバーベキューの際、鳥羽莉さんのお隣さんの農家の方から差し入れいただいた椎茸があまりに美味しかったので、お土産に買って帰り、パスタやスープ、炊き込みご飯として楽しみました。 味付けなしで焼くだけでも充分おいしい椎茸でしたが、出汁を利用した料理もまた絶品です。

1508055.jpg
続いてはインドアのネタです。 私たちの世代には「ファイナルファンタジーシリーズ」の表紙絵やキャラクターデザインで大変有名な、天野喜孝先生の展覧会『天野喜孝展 http://amano-exhibition.jp/』を見るために(二ヶ月連続で)神戸を訪れました。 展示作品はタツノコプロに勤務しておられたときのセル画から、ゲームなどのサブカルチャーのタイアップ作品、ポップアートなど、驚く程多くのものが揃っており、作品から発せられるエネルギーの威力に圧倒されました。

1508056.jpg
これらは、撮影可能な展示室で撮影した作品で、自動車塗装用の塗料でアルミ板に描かれた比較的新しい作品です。天野先生のご作品はこのようなポップなものから水墨画、アクリル画まで幅広く、色使いも黒々と塗り込められたものから極彩色なもの、省略された空間を生かしたものなど幅広く、いつまで見ていても飽きない壮大さを感じさせてくれました。 これほどの世界観と評価を確立しつつも、まだ新しいものを追い求めていく探究心が、そうした作品を生み出し続ける原動力なのではないか?と実感した次第です。

1508057.jpg
二ヶ月連続の神戸訪問ということで、この日のディナーは前回来られなかった中華街での屋台を回っての食べ歩きとなりました。チャーハンやフカヒレラーメン、鶏の唐揚げといった定番商品はもちろん、専門店『龍鳳』の中華ちまきは特に美味しかったです。

1508058.jpg
このように「ハイカロリーなものを食べつつ、運動不足になりがちな仕事をしている渡辺真郎さんはさぞ不健康ではないか?」と思われるかもしれませんが、実はこう見えても健康管理には重々気をつけておりまして、朝夕合計1時間のウォーキングとラジオ体操、就寝前のストレッチは毎日欠かさず行っています。体重は昨年は少し増加気味でしたが、今ではすっかり理想体重(←身長177cm)で安定し、お世話になっている整体の先生からも体のバランスは褒めていただきました。 

健康器具で最近、特に気に入っているのは写真右上に写っているストレッチポール(http://stretchpole.com/)で、公式サイトなどにも書かれているエクササイズを効果的に行うことで細かい仕事を続けていても肩こりや腰痛には全く縁がなく過ごしております。

1508059.jpg
毎日暑い日が続いておりますが、このような夕景を見ると少しは心が癒されますね。これからはしばらく大物製作が続きますので、体調に気をつけつつ、毎日を元気に過ごしていこうと思います。

当ブログをご覧の皆様も、ぜひお身体にはお気を付けください。

明日はプライベートで製作中のカーモデルを御紹介します。

当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつも投票いただきありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(現在受注が集中しているため、製作開始およびお届けにお時間を頂いております)
↓↓↓
mfhbana.jpg

1/350戦艦『三笠』完成

艦船模型製作代行のご依頼をいただいて製作していた、ハセガワの1/350戦艦『三笠』が無事に完成しました。

本日は完成画像を御紹介します。

sakamotosama14_201508041119110b1.jpg
ハセガワ1/350戦艦『三笠』(日本海海戦時)の全景。今回はお客様の強いご希望により、『フルハルモデルの船底を残した状態での洋上モデル』という、当工房では初となる極めて珍しい作風での完成となりました。(吃水線下の構造および工程につきましては後述しますので、興味をお持ちの方はご覧ください)

sakamotosama15.jpg
ハセガワ1/350戦艦『三笠』、左舷後部よりの全景。舷梯左舷部にはお客様のご希望により水雷艇を接舷させ、御指定いただいた水密扉の開口なども行いました。

sakamotosama16.jpg
低いアングルで見る『三笠』の姿は洋上モデルそのものですが、実際には船底を残しているため、吃水線下後部にはスクリューの煌めきを見る事ができます。

sakamotosama17.jpg
ディティールアップに使用したパーツはお客様よりお持ち込み頂いた、ハセガワの『三笠ディティールアップパーツ ”ベーシック”』と『三笠ディティールアップパーツ ”スーパー”』、ライオンロアの『RS3510 1/350 日本海軍 戦艦 三笠用 ディテールアップパーツセット リニューアル版』、エデュアルドの『EDU53012 1/350 三笠 エッチング 』の4種です。

sakamotosama18.jpg
船首の様子。左舷の主錨はお客様のご希望で降ろした状態とし、ハセガワのエッチングパーツに付属している乗組員フィギュアを配置しました。 乗組員の配置は『戦闘配置ではなく、日常の雰囲気で』という御指定を頂いたので、ほどよい密度に調整しました。

sakamotosama19.jpg
右舷の主錨はアンカーベッドに固定しています。艦橋やマスト、砲身など、どの部分にどのメーカーのパーツを使用するのかについてはお客様より細かいご指示がありましたので、ご要望に従って忠実に仕上げました。

sakamotosama20.jpg
1/350戦艦『三笠』。船体中央部の煙突および甲板付近の様子。速射砲甲板は短艇が覆い隠してしまって完成後にはあまり見えないのですが、前ド級艦特有の構造美のある場所ですので丹念に仕上げました。(副砲身はライオンロア、キャットウォークと砲口の扉にはハセガワのパーツ、キセル型通風塔のカバーにはエデュアルド製のパーツなどを使用しています)

sakamotosama21.jpg
船尾周り。写真には写っておりませんが、お客様のご希望で左舷のスターンギャラリーの扉を開口し、東郷平八郎司令長官をイメージした士官フィギュアを立たせました。(後部甲板中央付近の長官専用昇降口も開口し、扉を上げた状態としました) なお旭日旗は、停泊中は船尾旗竿のみに掲げられる決まりですので、メインマストの旗は省略しています。

sakamotosama22.jpg
空中線の取り回しは黒背景だと見えづらいので、白背景での撮影を行いました。三笠は張り線の本数が非常に多く、(例えば煙突一本につき12本もの支索の取り付けが必要になりますが)そ作業量も多くなりがちですが、その分完成した時の見栄えは大変美しいものです。

sakamotosama24.jpg
今回はお客様より多くの製作指示を頂き、冊子にまとめた要望書を多数ご送付いただきました。

sakamotosama26.jpg
その中で特に大きな挑戦となったのが、この写真でご紹介している硬質アクリル製の海面ボードを使用した『海面および海中の表現』です。 フルハルモデルの船底を残したまま洋上モデルとして仕上げるためには海面ボードを船体の平面形に合わせて切り抜き、吃水線の高さを現物合わせて慎重に調整する必要があるため、今回の製作ではこの作業に労力の大半を費やすことになりました。

sakamotosama25.jpg
海面ボードの厚さ3ミリもあるので切り抜きは少々苦労しました。断面は切りっぱなしでは見栄えが良くないので丁寧に磨きあげて透明感のある仕上げとしています。

sakamotosama23.jpg
クリアーブルーのアクリル板を介して見る海底の錨とスクリュープロペラの様子。当初の予定では、主錨の下には岩に見立てたモジュールを配置する予定でしたが、座礁しかねない浅さとなってしまうため お客様とご相談の上で省略を行いました。


今回の戦艦『三笠』では、これまでの艦船模型製作の中でも未経験だった新たな表現をさせていただき、個人的にも大変ためになる経験をさせていただきました。 完成まで長くお待たせすることになりましたが、当工房を信用して長くお待ちいただきましたお客様にはこの場を借りて、心より感謝を申し上げます。

また、当製作記をご覧いただきました模型ファンの皆さまも長い製作記をお読みください、ありがとうございました。

本作例に使用したキット及び主要パーツは以下の商品です。










なお、次回の製作品は1/350航空母艦『赤城』を予定しております。 

当工房でこれまで製作して参りました1/350航空母艦『赤城』の中でも最も手間のかかった作品となる予定ですので、空母モデルにご興味のございます方は、製作の様子などをぜひご覧くださいませ。



当ブログは、艦船模型のブログランキングに参加させて頂いております。

この記事をご覧いただきました皆様には、応援として下記バナーを一回クリックしていただけましたら、幸いです。
↓↓↓


艦船(模型・プラモデル) ブログランキングへ
(いつも投票いただきありがとうございます)

艦船模型製作代行のご依頼は、モデルファクトリーハイギヤードへ!
(現在受注が集中しているため、製作開始およびお届けにお時間を頂いております)
↓↓↓
mfhbana.jpg
プロフィール

HIGH-GEARed

Author:HIGH-GEARed
奈良市在住、スケールモデル販売業者「モデルファクトリーハイギヤード」の製作担当兼代表をしております。

また、渡辺真郎の名前で、モデルアート社出版『月刊MODEL Art』、『艦船模型スペシャル』、イカロス出版『モデリングガイド』等の模型雑誌の作例記事や連載企画、考証記事を書かせていただいております。

当ブログは、2023年10月5日に毎日更新を終了しました。

それ以降の記事は新ブログに掲載しておりますので、詳しくは最上段に表示されている記事をご覧ください。

■広告について■
Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

■コメント欄について■
無記名コメントや悪質なサイトへの誘導や特定の思想、宗教などの勧誘は全て削除させていただきます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR